No.60 オイル交換と車のメンテナンス
そろそろオイル交換をしなければならない。交換はいつも知り合いの車屋に持ち込んでいた。片道小一時間ほどかけて通勤していたので、走行距離は普通よりも多かったのだ。オイルと一緒にエレメントを交換する時もある。車は極端に言えば命を乗せて走る物だから、それに支障が出るような事態は勘弁して欲しかった。タイヤの摩耗も危険だし、車の安全にはそれなにり気を配っていたと言えるだろう。
その日も車を持ち込んで、すぐ隣にある園芸店に足を運ぶ。オイル交換の時の密かな楽しみがこれだった。買う買わないに関わらず、車を預けて季節の草花や野菜の苗を見に行くのが習慣のようになっていた。夏野菜の苗が出揃う時期には、それを待って足を運んだものだった。オイル交換程度なら、チェーン店に持ち込んでも良かったのかもしれない。ただ車やメカに詳しいわけではなかったから、交換のついでにエンジンルームをチラ見してくれる町の車屋の方が安心だったのだと思う。
ただし、言われたことを無条件で何でも受け入れたわけではなかった。今すぐでなくてもいいもの、他の部位との同時修理で済むもの、次回のオイル交換時で間に合うものなど、もちろん自分で決めるのだ。車は大切に乗りたいが、車にだけお金をかけているわけではないのだから。それにいつも持ち込んでいると走行距離なんかから色々チェックしてくれるので、言われないと分からない私のような初心者はとても助かる。ブレーキパッドの交換を依頼したのも、車屋でそろそろ替え時だと指摘されたからだった。
オイル交換の後には、ガソリンスタンドで洗車をするのも習慣の1つだった。洗車とワックス、車内に掃除機をかけること。これが休日にやる、車関係のメンテナンスのセット。買い物も同時に済ませたら、後1日は家でゆっくり過ごす1日だ。この位のバランスが丁度良い。車内の汚れが気になってきたので、そろそろ洗車に行こうかな。