No.53 東洋医学漢方のメリットと注意点
漢方がさまざまな分野で注目を集めるようになっています。美容目的でも活用される機械が増えているだけでなく、健康面でも老化対策や更年期障害の改善などこれまでに活用される機会がなかった面でその効果効能が期待されています。
どうして漢方が注目されているのか、それは西洋医学にはない東洋医学ならではの特徴やメリットが期待できるからです。そして東洋医学の体に対するアプローチが現代社会が抱えているさまざまな問題に適している点も大きな理由として挙げられます。
西洋医学と東洋医学の大きな違いは病気や怪我などのトラブルに対するアプローチにあるといわれています。西洋医学は現在でも目覚しい進歩を続けており、病気に対して非常に優れた効果をもたらすことに成功しています。がん治療などはその代表的な例といえるでしょう。こうした西洋医学のメリットは抱えているトラブルに対して直接アプローチすることによってもたらされるものです。
一方東洋医学はトラブルを抱えた場合にはその原因にアプローチすることを基本としています。例えばひどい肩こりに悩まされている場合には肩に対して治療を施すだけでなく、その原因となっている筋肉の緊張、血行不良、過度な不安など精神面もトラブルなどさまざまな面に総合的なアプローチしていくのです。
こうした東洋医学の特徴は慢性的な疲労や肩こり、頭痛、さらにとくに体に異常が見られないにも関わらずどうにも調子が悪いといった「未病」などに効果が期待できます。更年期障害への効果も同様です。現代社会ではストレスや疲労の蓄積などによって知らず知らずのうちに心身のバランスが乱れて調子が悪くなってしまうケースが多く、西洋医学の医薬品よりも漢方の方が根本からの治療に期待できるのです。
ただし、漢方は西洋医学の医薬品に比べると即効性に劣り効果を実感しにくいという難点・注意点もあります。そのため慢性的な症状に適している一方、今すぐにでも改善しないといけないような症状には向いていません。あくまでメリットを活かせる症状・トラブルに対して賢く活用していくことが原則なのです。