No.97 介護保険制度で受けられるサービス

高齢化の進行によって介護保険制度のさらなる充実が求められています。介護保険制度とは要支援・要介護認定を受けて介護が必要と判断された方を対象に保険の範囲内でさまざまなサービスを受けることができる制度です。これによって介護に伴う本人・家族の負担を軽減しつつ、介護を必要とする人ひとりひとりに適切なサービスが行われる環境づくりが目指されています。

ただし、この介護保険制度は万能というわけではなく、高齢者・障がい者に必要なサービスがすべて受けられるというわけではありません。介護保険制度の範囲内で受けられる定められたサービスの範囲内で利用することになります。

この介護保険制度で受けられるサービスにはいくつかの分野があります。まず施設に入所して利用できるサービス。介護施設の代名詞ともいえる特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)、介護老人保健施設、介護療養型医療施設が該当します。

それから自宅で生活を送りながら受けられる居宅サービス。これは訪問介護、訪問リハビリテーションのように施設のスタッフが自宅に訪れてサービスを行うケースと、サービスの利用者が施設に通うケースとがあります。校舎の代表格としては通所介護(デイサービス)、通所リハビリテーション(デイケア)などが挙げられます。

さらに施設でのサービスでは認知症の方が共同生活を送りながら症状の改善をはかるグループホーム、小規模多機能型居宅介護なども挙げられます。

家族を対象にしたサービスもあり、一時的に介護が難しくなった時に一定期間サービスを受けられる短期入所生活介護(ショートステイ)や、自宅で介護を行う際に必要となる福祉用具のレンタルや購入、バリアフリー環境への補助などもあります。

こうしたサービスは料金が設定されており、原則として1割負担で利用できますが、一部自己負担が求められる部分もあります。費用を負担できる範囲内でどれだけ相応しいサービスを充実した形で受けられるか、これが介護環境を決める決定的な要素といっても過言ではないでしょう。この点は要介護認定のレベルなども考慮したうえで適切なケアプランを決めていくことが必要です。

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